量子力学を用いた情報理論的な観点から、塩基対3つからなる信号においてはアミノ酸の最適個数は20なのではないかという議論があります:
https://core.ac.uk/download/pdf/25311547.pdf
https://www.ias.ac.in/article/fulltext/pram/056/02-03/0367-0381
前者の論文において、塩基対2個の場合にはアミノ酸の最適個数は10であるとの数字が出ており(式2部分、Qは塩基対の個数でNはアミノ酸の個数)、SNS原始遺伝暗号での値とぴったり一致するので、何か関係があるのではないでしょうか。
https://core.ac.uk/download/pdf/25311547.pdf
https://www.ias.ac.in/article/fulltext/pram/056/02-03/0367-0381
前者の論文において、塩基対2個の場合にはアミノ酸の最適個数は10であるとの数字が出ており(式2部分、Qは塩基対の個数でNはアミノ酸の個数)、SNS原始遺伝暗号での値とぴったり一致するので、何か関係があるのではないでしょうか。
貴重な情報を教えていただき、有難うございます。「情報理論的な観点から、塩基対3つからなる信号においてはアミノ酸の最適個数が20となる」ことや「塩基対2個の場合にはアミノ酸の最適個数は10である」との考えは大変面白いのですが、教えていただいた「情報理論的な観点」によりますと、使用するアミノ酸の数を先に想定し、その数を収容できる遺伝暗号の枠組みを後から加えて普遍遺伝暗号や SNS 遺伝暗号を生み出した、あるいは、使用するアミノ酸の数を収容できる遺伝暗号の枠組みを先に想定し、その枠組みに合うアミノ酸数を割り当てることによって普遍遺伝暗号や SNS 遺伝暗号を生み出した、と考えているように思えます。
私が現在考えている遺伝暗号の起源では、そうではなく最初に原始地球上で生まれたアンチコドンステムループからなる原初tRNAが4種の[GADV]-アミノ酸と4種のGNCコードを使用するGNC原初遺伝暗号を生み出したこと、そして、使用可能なアミノ酸数が増えるにしたがって、SNSへ、普遍遺伝暗号へと進化した、すなわち、遺伝暗号を実現する tRNA の形成が遺伝暗号の枠組みやアミノ酸数を決めたと考えて説明できるのです。その結果を見ると「塩基対3つからなる信号においてはアミノ酸の最適個数は20」であり、「塩基対2個の場合にはアミノ酸の最適個数は10である」という情報理論的な観点と矛盾してはいないということのように思います。